りゅうおうのおしごと!11巻の感想(ネタバレあり)
※ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。
つまりネタバレ前提での感想記事です!
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りゅうおうのおしごと!11巻/白鳥 士郎
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【評価】
・いつも通り面白かったです。
・銀子が大きく躍進!
<作品の特徴(5段階評価)>
おすすめ度: ★★★★
読みやすさ: ★★★★★
ラブコメ量: ■■■■■
戦闘・バトルの量:■■■■(恋愛・将棋の勝負)
男女比: 男:女=1:4
・小学生・中学生・将棋・ハーレム系・過去回想編
・「私を殺して」
☆――(あらすじ)――☆
プロ入りの掛かった奨励会での対局で、2連敗を喫してしまった銀子。
既に3敗してしまい、この時点で残りを全勝してもプロ入りするのは難しい状況になってしまいました。更にもう1回負けて4敗になると、ほぼプロ入りの可能性は無くなってしまいます!
包丁を握りしめ、「殺して欲しい」、「自分の右手を切り落とす」と言う銀子を、八一はなんとか食い止めます。
八一は傷心の銀子を連れ出し、二人で秘密の旅に出ることになりました。
☆――(感想)――☆
名人が国民栄誉賞を受賞する可能性があるため、『空銀子が失踪』というスキャンダルは避けたいという、将棋連盟会長の思惑により、強制的に八一と銀子は二人旅に行くことになってしまいました。会長が策士!
急に二人旅が始まるのも納得できる、うまいストーリー構成だなと感心しました。
落ち込んでいた銀子があっさりと気を取り直し、八一とのデートにドキドキしていたのは意外でした!包丁を持ち出していたくらいなので、もっと後を引くと思っていたのですが……。
銀子にとって将棋はどういう物なのでしょうか? 銀子自身が将棋が好きというよりも、『八一との繋がり』だから手放さないよう固執しているようにも見えてきました。
恋愛も将棋も、負ける時は負ける厳しい世界です。
どうしても常に順風とはいきませんが、これからも銀子なりの道を探して進んで欲しいです。
・八一と銀子の過去編
☆――(あらすじ)――☆
心臓が弱く、ずっと病院で過ごしていた銀子。
しかし幼少期に清滝師匠の家に引き取られ、その後すぐに八一も清滝師匠の家で暮らすようになり、新しい家庭での生活が始まりました。
尚、まだ小さかった頃の八一は、この時期に現在のライバルである神鍋歩夢や、供御飯万智、月夜坂燎らと出会います。
☆――(感想)――☆
銀子がここまで体が弱かったとは思いませんでした……。
『5年生存率50%』。
今は昔ほど容態は悪くないようですが、将棋の対局にも影響がある程体が弱いようです。
これまで八一に対しての暴力が酷かったり、扇子をへし折る描写があったので、体が弱いといっても不健康で日差しに弱い程度だと思っていました。
ソースをドバドバかける塩分過多な食事も周りから大して注意もされていませんでしたし、運動嫌いと偏った食事で勝手に不健康でいるだけだと思っていました……。
しかし幼少期の病院生活が描かれ、だいぶ銀子のイメージが変わりました。
(尚、包丁を持って「私を殺して」と言ったのは銀子のイメージ通りでした。『やっぱりこうなったか』と)
銀子の病気の事を知った後、泣きそうになるのを堪え、無理に明るく優しく振る舞っていた佳香さんが健気で印象的でした。
・八一の告白
☆――(あらすじ)――☆
祝!八一と銀子がほぼ恋人どうしになりました!
八一は銀子に告白しようと迫りますが、まだプロ棋士を目指して修行中の身である銀子は、今はまだその時ではないとばかりに八一の言葉を拒みます。
銀子は八一の想いを『封じ手』と称して、キスをすることで一時保留することを望みました。
☆――(感想)――☆
遂に八一と銀子がキス!とうとうヒロイン争いに決着がついてしまいました!
しかし小学生たちを本気でヒロインに据える訳にもいかないので、どこか安心したところもあります。
……正直、理不尽に暴力を振るう女性は好きではないので、銀子はヒロインとして応援していなかったのですが……仕方ありません。
さて、八一の恋愛には一旦の区切りがつきました。
今後は恋愛要素が薄くなって、より熱い将棋の描写が増えるかもしれません。
はたまた他の女性陣がここから這い上がり、より壮絶な八一争奪戦となるのでしょうか!?
どちらの方向へ進んでも面白そうで楽しみです!
・空銀子復活!
☆――(あらすじ)――☆
一時は包丁を持って『私を殺して』と言うほど精神を病んでいた空銀子。しかし八一との二人旅を経て気概を取り戻し、再び将棋に対する意欲を燃やすようになりました。
銀子は改めて四段昇段へ向けて奨励会へ戻り、史上初の『小学生プロ棋士』が期待される強豪、椚創多(くぬぎ そうた)との対局を迎えます。
そして銀子は覚醒!
今まで八一ら一部の才能のある人たちを『将棋星人』と表現し、自分はその世界には行けないと思っていた銀子ですが、彼女もその世界へ足を踏み入れることになりました。
☆――(感想)――☆
銀子が将棋星人の世界にたどりついて、手が見えすぎて制御に困るシーンがありました。明確に彼女の才覚が開花した描写です!
これまで銀子は釈迦堂さんなどから、将棋の才能にはさほど恵まれていないと言われていましたが、今回はそれを払拭できたのではないでしょうか。おそらく銀子も将棋の天才だったということなのでしょう!(精神も体調も不安定で、本当の実力がまだ分かりにくいですが……)
新たなステージに立った銀子ですが、昇段リーグはまだまだ終わりません。
残りの対局を全て勝たないとプロ入りは難しいため、目の離せない戦いは続きそうです!
今後も熱い対局に期待しています。
(「りゅうおうのおしごと!」11巻の感想・ネタバレあり)

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