ダンまち21巻の感想(ネタバレあり)【ロキ・ファミリア】救助ために全オラリオが動く![ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか]

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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか21巻の感想(ネタバレあり)

※ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。
つまりネタバレ前提での感想記事です!

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ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか21巻
/大森 藤ノ
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【評価】
・今までの総集編のような壮大さ!
・地獄へ
・女性の裸体が沢山

作品の特徴(5段階評価)
おすすめ度:   ★★★★
読みやすさ:   ★★★
ラブコメ量:   ■■■■
戦闘・バトルの量:■■■■■■
男女比:     男:女=2:3
・地獄・絶望・ハーレム系・敵も味方もチート過ぎる・予想不能・総力戦

・オラリオの戦力を総動員!

――(あらすじ)――
『【ロキ・ファミリア】の全滅』というまさかの知らせがオラリオ中を駆け巡ります。
ファミリアの多くの団員たちが死亡・戦闘不能になる中、アイズやフィンを始めとする上級冒険者たちはまだ生存していて、まだ60階層に閉じ込められていることが分かりました!
【フレイヤ・ファミリア】(元)のエルフ、ヘディンの指揮の下、オラリオ全戦力を以て救助作戦を敢行します。

速やかな任務遂行のため、60階層までの道をオラリオ中の冒険者・学区の先生生徒たちが確保します。
【ロキ・ファミリア】を救助する本隊はベル、ヘディン、レフィーヤ、レオン先生、リュー、春姫、アスフィなど錚々たるメンバーとなりました。
救助隊はモンスターと戦うことなく、戦闘は他の冒険者たちに任せてひたすら下へ下へ。超スピードで60階層へと下って行きます。

――(感想)――
いわゆる『肉壁』。ヘディン師匠の考える作戦は、相変わらず合理的で残酷です!
上の方の階層ではニイナが補給係をしていたり、意外とヴェルフが下の方を担当していて驚いたり。道中でこれまで登場した仲間たちが次々と登場して、まるでこれまでの『ダンまち』シリーズの総集編を見ているかのような壮観さがありました。
『次は誰が出て来るんだろう?』とワクワクする反面、アニメの最終回のような雰囲気でもあったので、ダンまちシリーズも終わりが近づいている気がして寂しい気持ちにもなってしまいました。

ところで今回の救出劇ですが、ベルの左腕の手甲にはめられた眼晶(オルクス)によって、ヘスティア、フレイヤ、ロキ、ヘファイストス、ヘルメスなどの神様たちと通信して指令を受けながらの進行となりました。
ダンジョン内で起きている事件が地上にいる神様たちにも伝わり、大騒ぎしながらの賑やかな探索となりました。
そしてこの神々のリアクションが、そのまま読者の心の代弁のようになっていて、神たちが自分と同じ反応をして共感できました。
こちらが内心で『来たぁあああああ!!!』興奮していると、次の瞬間ヘスティアたちも「「「来たぁあああああ!!!」」」と同じことを言ってたりするのがおかしかったです。

・予測不能の連続

――(あらすじ)――
オラリオ中の冒険者をダンジョンの中に送り込み、ベルたち本隊のための道を作る作戦でしたが、下へ行くにつれて想定外の異常事態(イレギュラー)が増えていきました。
大量の冒険者が送り込まれたことにより、まるでダンジョンが拒絶反応をしているかのように異形のモンスターが現れ、倒したはずの階層主まで復活して冒険者を苦しめます。
しかしベルたち本隊は戦うことは許されず、【ロキ・ファミリア】を始めとする冒険者の救出のため、ひた走り続けました。

――(感想)――
今回のメインはベルたちでしたが、本隊が進む『道』を確保する冒険者たちも大変な目にあっていました。
厄介な新種モンスターや、出てくるはずのない階層主の出現に、自身のレベルに不釣り合いな戦いを強制された冒険者も多いでしょう。これはまた戦争遊戯(ウォーゲーム)の時のように大量のランクアップ者が出そうです!
ベルだけでなく、オラリオ全体が凄い勢いでレベルアップしています。まさに激動の時代!

そしてそんな冒険者たちを、なんとリリルカ・アーデが一人で指揮していました。リリの大躍進に感激!
今や彼女は【小人の大師(リトル・マーシャル)】という大仰な二つ名が付けられ、フィン、ヘディンに並ぶオラリオ屈指の軍師として名を馳せるようになりました。
冒険者に虐げられて酷い生活をしていた彼女の人生が、ここまで華々しいものになるとは!彼女には心から祝福を送りたいです。
眼晶(オルクス)という便利な魔道具が出てきたおかげで、今や地上とダンジョンとで連絡を取り合うことができるようになったのは大きな革命です。冒険のやり方が当初の頃とは随分と変わりました。
予想外のことが起きても地上と連絡を取り合い、時には援軍を向かわせるなどの機転を利かせることができるようになりました。
ダンジョンの踏破はまだまだ先の話だと思っていたのですが、この分だと一気に時短されるかもしれません。
ダンジョンの最深部には一体何が待ち構えているのか、恐ろしいながらも楽しみです。

さて、今回は強力な溶解液を吐き出すイモムシ型モンスターなど、外伝のソード・オラトリアで登場したモンスターが出てきました。外伝の方も読んでいる人にとっては嬉しいサプライズだったのではないでしょうか。
本編と外伝がリンクして物語がより深いものになっています。全て読むのは大変ですが面白い仕組みだと思いました。

・ベルがほぼ無敵状態に!

――(あらすじ)――
【ロキ・ファミリア】、そして遠征に同行していた他派閥の上級冒険者が囚われているという60階層に到着しました。
これまでモンスターとの戦闘は全て『道』を作る冒険者たちに任せていましたが、ここからは自分たちで戦わなくてはなりません。
更に厄介なことに、この階層には『魅了』の効果がある粉が積もっていて、『耐異常』が『H』以下の冒険者は魅了に取り憑かれ、仲間を攻撃するようになってしまいます。レフィーヤの話によると、【ロキ・ファミリア】も同士討ちを体験したようです。

そして60階層を進行中。
ベルが軽率に突き進んでしまい、ダンジョンギミックにより死亡……したと思った次の瞬間、ベルの体は何事も無かったかのように再生し復活しました!
ありえない光景にあっけにとられる一同。
そしてヘスティアがベルの復活の理由を明かします。

「【美惑炎抗(ヴァナディース・テヴェレ)】……『対魅了特化』のスキル、発現してたの忘れてた……」
「はぁ!? 『対魅了特化』ァ!? 効果は!?」
「えーーと…………たしか、『魅了』を仕掛けられた時に全部の能力値(アビリティ)がめちゃくちゃ上がって、体の傷も精神力(マインド)も延々と回復する……みたいな?」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあっ!?」
今日一番のロキの大音声が祭壇に轟き渡る。
「んな特攻スキルあるんなら先に言っとけアホがぁぁぁぁぁ!!」
「ふぎゅぅぅぅぅぅ!? ぜ、全然使うところなくて忘れてたんだよー!? ベル君だってすっかり忘れてたんだし、不可抗力だーーーーー!!」
「眷属がボケとっても主神がボケとんなタコぉーーーーーーーッ!!」

階層全体が『魅了』の効果を持っていたせいで、ほぼ無敵状態になったベルが、危険を承知の上でガンガン突き進み、捜索は一気にペースアップ!
『穢れた精霊』に囚われて、今なおその力を吸収されているアイズ・ヴァレンシュタインの下へと急ぎます。

――(感想)――
ベルに『魅了』がかけられると、瞳が赤くなりパワーアップして、どんな大怪我もすぐに治り魔法も使い放題になるそうです……。
いやいやチート過ぎるでしょう!そして『瞳が赤くなる』って。ベルの瞳ってもともと真っ赤じゃないですか。今以上に赤くなるってどれだけ赤いんでしょう……???(クルタ族?)

60階層での戦いですが、敵は裸の女性ばっかりでした!
随分と煽情的な場所でした……。しかし状況が状況なだけにベルもあまり赤面したりせず、思ったより冷静に全裸の女性に対処していました。裸のアイズ・ヴァレンシュタインには成す術なくやられていましたが……無敵状態なので大丈夫です!
いくら致命傷を負っても元通りになるという異次元の能力を得たベル。使いどころが物凄く限定的ではありますが、今までで一番のチート能力かもしれません……。

さて、深層は確かに理不尽な場所でしたが、特に初見殺しが多いように感じました。つまり、『未知』を一度くらって『既知』になってしまえば、次回から対処できるような罠です。
既に60階層を経験していたレフィーヤの存在は大きく、また彼女自身も驚くほど成長していて頼もしかったです!
疑似的な魔法の連続使用に、更に剣術まで身につけているとは。近接戦闘が強くなっていたのは意外で驚きました!

・『穢れた精霊』との決戦

――(あらすじ)――
アイズ・ヴァレンシュタインには精霊の血が流れています。
そして60階層に巣食っていた『穢れた精霊』は、アイズをその体内に閉じ込め、精霊由来の風の力を取り込もうとしていました。
既に大量の精霊の力を取り込み肥大化し、60階層の支配者となっていた『穢れた精霊』。
絶大な魔力を持ち、もはや60階層そのものになってしまった存在に、ベル・クラネルたちが挑みます。

――(感想)――
道中で【ロキ・ファミリア】のベート・ローガが合流。そして更に強くなった異端児(ゼノス)たちも加わり、少数ながらも頼もしいメンバーで挑んだ今作のラスボス、『穢れた精霊』。
道中で散り散りになった仲間たちが戦闘中に駆け付け、絶望が希望となり、また絶望となり、また仲間が駆け付けて希望が見え、……。そんな繰り返しに気が気ではありませんでした!ワクワクが止まらないながらも、読んでいて疲れる、手に汗握る最終決戦でした…………。
少し残念だったのは、『穢れた精霊』が大きすぎて、また形が異形で複雑なため、戦闘シーンが分かりにくい部分はありました。
神様たちが神様用語で大騒ぎしている部分もあり、何が何だか。凄すぎて理解不能。とにかくすごいバトルではありました。(語彙力)

この戦闘は映像で見れば分かりやすいのかもしれませんが……ちょっとこの『穢れた精霊』との戦いは、グロテスク過ぎてアニメ化したら見ていて気分が悪くなるかもしれません……。
それ以前に女性の裸体が沢山出てきますし、アニメ化自体できないかもしれません!

凄絶な戦いを終えて、生き残った冒険者たちは地上へ帰還しました。
そして最後になんと、ベートがベルのことを認めて、もう雑魚ではないと言ってくれました!!!
ベートはずっとベルを敵視し続けると思っていたので意外です!絶対に仲良くなれないキャラだと思っていたのですがまさかデレが来るとは!!

これから【ヘスティア・ファミリア】と【ロキ・ファミリア】が仲良くなってくれるといいなと思っていたのですが……。フィンが不穏な事を企んでいるようです。
22巻はまた戦争遊戯(ウォーゲーム)が始まりそうな予感。一件落着はしたのですがまたすぐに事件が起こりそうで今後が楽しみです!

(「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」21巻の感想・ネタバレあり)

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