りゅうおうのおしごと!15巻の感想(ネタバレあり)空銀子の喪失で将棋界が荒れる

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りゅうおうのおしごと!15巻の感想(ネタバレあり)

※ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。
つまりネタバレ前提での感想記事です!

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りゅうおうのおしごと!15巻
/白鳥 士郎
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【評価】
・銀子ロスト
・雛鶴あいの新生活
・八一が本を執筆

作品の特徴(5段階評価)
おすすめ度:   ★★★★★
読みやすさ:   ★★★★★
ラブコメ量:   ■■■■■
戦闘・バトルの量:■■■(将棋の対局)
男女比:     男:女=1:3
・小学生・ハーレム系・大人の恋愛・将棋・女流棋士・またしても小学生と一緒に暮らす!

・『銀子ロスト』

――(あらすじ)――
将棋史上初の『女性プロ棋士』の誕生!空前の将棋ブームが巻き起こり、全国の将棋女子たちがこぞって空銀子に憧れるようになりました。
しかしそんな矢先に銀子が無期休場すると発表され、世間は肩透かしをくらった形になります。
空銀子がいなくなった事で将棋界への風当たりは一転して強くなり、遂にはタイトル戦のスポンサーまで降りてしまう事態になってしまいました!
『銀子ロスト』のせいで清滝一門は将棋界隈で目の敵にされてしまい、新天地へと赴いた雛鶴あいも、冷たい目で見られて孤立してしまいます。

――(感想)――
空銀子の影響力はやはりとんでもないですね……。一応、史上初の『小学生プロ棋士』も誕生しているのですが、すっかり霞んでしまっています。
今、銀子がどうしているのか世間は注目していますが、将棋連盟は銀子を隠し、身内である八一にすら居場所を教えていません。当然、八一は心配でたまりません。(そんな中で将棋で結果を出し続けてるから凄いです)
もはや社会現象にまでなった『空銀子ブーム』!いつか彼女が復活して再来する日を待っています。

・雛鶴あいの新生活!(in東京)

――(あらすじ)――
八一の家を出ていった雛鶴あいは、東京に住むプロ棋士、山刀伐尽(なたぎり じん)の隣の部屋に居候させてもらう手はずになっていました。
しかしそこには既に女流棋士の鹿路庭珠代(ろくろば たまよ)が住み着いていて、ここは自分の部屋だと言って聞きませんでした。
結局あいは珠代と2人で暮らすことになり、同居人の横暴に曝されながらも気丈に日々を送ることになります。

――(感想)――
まだ小学生なのに人生が過酷すぎます!!!
あいの通っていた小学校の担任、鐘ヶ坂先生も言っていました。
「……たった一人で大阪に出てきて厳しい修行に明け暮れているあの子に、生まれてからずっと実家でぬくぬく暮らし続けてる私なんかが何を教えられるんですか?」と。
自分で選んだ道とはいえ、小学生の女の子にはあまりにも厳しい境遇です。

今までは天真爛漫なイメージが強かったあいちゃんですが、今回は冷静に淡々と、雛鶴あいの主観目線で物語が語られることが多かったです。
あいちゃんが全然笑わなくなってしまいました!これは悲しい変化です。

新天地の東京では、八一の家では味わえなかった体験も沢山することになりました。
珠代の動画配信チャンネルに出演して、ネット対局に勝利し続け珠代と視聴者を騒然とさせたり。はたまた毎朝5キロ走るという山刀伐尽に誘われて、珠代と一緒に3キロ走って疲労困憊になったり。
生活環境が本当に急激に変化しましたが、あいちゃんは大丈夫なのでしょうか!? 大人でも音を上げるような大変な生活環境です。
友達がいないというのもまたキツイ!本当に心配ですが、あいちゃんが自分で決心して選んだ道なので、今後も見守っていくしかありません……。

八一が他の女に取られそうになっているので、寝取られる前に戻って来て欲しいです!

・九頭竜八一の本が完成!

――(あらすじ)――
供御飯万智に誘われて執筆を始めた八一ですが、その根底には、銀子に手紙を送ることすらできない現状で『本を出版すれば銀子ちゃんは見てくれる』と考え、本の中にメッセージを込めるという狙いがありました。

しかし!
好きな人のためにしている執筆活動の最中、担当者となった供御飯万智からの誘惑が続きます。

――(感想)――
これまでタイトル戦や弟子の成長、恋愛などは題材として多かったのですが、『本の執筆』というのは、この作品では今までにないテーマです!
慣れない八一と万智のやり取りの中に、作者の主張や思いが混じっているように感じました。
(下記の部分など)

万智:「処女作すら書き上げてない童貞作家にスランプなどおざりませぬ。単に根性が足りぬだけどすわ」
ぐうの音も出ない正論である。


万智が冗談で提案していた、本のタイトルが面白かったです。
『九頭竜ノート ~十一連敗していた俺が女子小学生の内弟子を取ってみたらビックリするほど勝てるようになったし小学生にモテモテになった件~』など。
ラノベのタイトルか、あるいは大橋貴洸(おおはし たかひろ)七段の著書、『耀龍四間飛車 美濃囲いから王様を一路ずらしてみたらビックリするほど勝てる陣形ができた』のオマージュでしょうか。(笑)

さて、この八一が書いた本は今後、将棋界にどの程度影響していくのでしょうか。万智や銀子には喜ばれましたが、まだそのくらいしか影響が見て取れませんでした。
万智の様子から察するに、将棋界を一変させかねない程の内容かもしれないので、次の巻は八一が書いた本で将棋界がどうなるのか注目したいです!

・それぞれの恋愛が大きく進展

――(あらすじ)――
・八一と夜叉神天衣(やしゃじん あい)が同棲するようになりました!(晶さんも一緒)
・鹿路庭珠代(ろくろば たまよ)が山刀伐尽(なたぎり じん)に改めて愛を告げ、仕方がないとばかりに山刀伐は受け入れました。
・八一が万智に肉体的に迫られ貞操の危機に陥るも、なんとかはね除けました。
・神鍋歩夢(かんなべ あゆむ)が釈迦堂さんにプロポーズをしました!

――(感想)――
夜叉神天衣が、意外と八一を束縛せずに『浮気OK』みたいなスタンスでいることに驚きました。というか、『八一と一緒に暮らす』という劇的な生活の変化があったのにも関わらず、今回のテーマは八一の執筆活動や供御飯万智の方に大きくウェイトを割かれていて、そもそも天衣はあまり出て来ませんでした。
正直、八一が書いた本よりも夜叉神天衣との関係が気になるので、個人的にはそっちをもっと深掘りして欲しかったです!
しかし……女性として見ると、夜叉神天衣はただ高慢で偉そうなだけで、家事も料理も晶さん任せ。雛鶴あいちゃんと比べるとヒロインとしての魅力はイマイチかもしれません……。
一方、晶さんの方の株は大きく上がりました!家事万能!
そして八一が遅く帰って来た時、「せっかく作ったのに せっかく作ったのに」と泣いていた姿に胸を打たれました。
かわいいじゃないですか晶さん!!!
ヒロイン入りして欲しいくらい晶さんのことが好きになってしまいました。

山刀伐尽と女流棋士たまよんの関係が明らかになり、この二人の様子と、一緒に暮らすことになった雛鶴あいちゃんの大変な日常が同時に紡がれていく流れが良かったです。
恋愛には色んな形があるのだなとしみじみ感じました。

そしてラスト!
神鍋歩夢がやりました!!!

相手はもちろん釈迦堂里奈(しゃかんど りな)女流名跡です。
次回は釈迦堂さんがどんな返事をするのか、とても楽しみです!

(「りゅうおうのおしごと!」15巻の感想・ネタバレあり)

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