神の庭付き楠木邸10巻の感想(ネタバレあり)神々の地、『神界』を冒険する!

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神の庭付き楠木邸10巻の感想(ネタバレあり)

※ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。
つまりネタバレ前提での感想記事です!

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神の庭付き楠木邸10巻
/えんじゅ
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【評価】
・いつも通り面白かったです
・湊の『魂』について明かされる
・小人になり、自作の小舟で神の地へ!(いよいよ人間離れしてきた)

作品の特徴(5段階評価)
おすすめ度:   ★★★★
読みやすさ:   ★★★★★
ラブコメ量:   ■
戦闘・バトルの量:■■
男女比:     男:女=3:2
・神聖・色んな姿の神々・穏やか・理不尽・賑やか

・ケサランパサランを大放出!

――(あらすじ)――

山神さん:「どれ、ひさびさに人間らに幸運をくれてやろうぞ」

ツムギ:「山の神、アレを振りまくのですね。懐かしい。おおよそ千年ぶりではありませんか?」

越後屋の十三代目が成長し、山神さんも納得の甘酒饅頭を作れるようになりました。
これに気を良くした山神さんは、久しぶりに幸運のを運ぶ白い毛玉、ケサランパサランを作り出しました!
それも大量にです。

ツムギも便乗して黒い毛玉を作り、町に向けてばらまきました。
山神さんは良かれと思ってやったことですが、人々の間でケサランパサランを巡っての争いも起こってしまいました。

――(感想)――
まず、本文ではサラっと流されていますが、天狐の眷族であるツムギと山神さんが千年以上前から知り合いだったことに驚きました!
山神さんはともかく、ツムギがそこまで長生きだったとは!
さすが尾を7本も持つだけのことはあります。

さて、山神さんは人間を気に入ると施しを与えることがあります。
しかし皮肉なことに、それが人間の欲を書き立て、魂を曇らせてしまうこともあります。
湊はそんなことにはなりませんが、他の人間相手には気を付けて欲しいものです。

越後屋のお孫さんは彼女ゲットおめでとうございます!
お幸せに。

・湊と眷族たちでキャンプ!

――(あらすじ)――
湊は方丈山でキャンプをすることにしました。
セリ、トリカ、ウツギ、そしてカエン(エゾモモンガの神霊)と一緒に山に入りますが、当然山には沢山の虫がいます。
楠木邸は山神さんに守られていて、害虫は入ってはきません。
いつの間にか湊は虫が苦手になっていました。

また湊は四霊の加護によって、動物を集める体質になっています。集まってくる山の動物たちを無視してキャンプに興じる訳にもいきません。

虫と動物たちに辟易してしまった湊は、ウツギたちに提案されるまま、眷族たちが作った神域に案内され、そこでキャンプをすることにしました。

湊は釣りが趣味でしたが、今は魚の方から湊に寄ってくるため、釣りをしなくなっていました。
自らを慕って寄ってくる魚たちを釣り上げて喜べるほど、湊は非情ではありません。
しかし眷族たちが用意した神域では、四霊の加護の影響がありません!
おかげで湊は久しぶりに釣りを楽しむことができました。

――(感想)――
……なるほど。
四霊からの加護によって、奪われたものもあったということですね。
確かにギャンブルが趣味の人が幸運の加護を授かると、もう二度とギャンブルの緊張感を味わうことはできなくなってしまいます。

一見実力勝負に思える、将棋などのボードゲームも、いわゆる『指運』のようなもので連戦連勝してしまうかもしれません。
果たしてそこまで加護が及ぶかは怪しいですが、そういった可能性まで考えてみると、湊はかなり多くの楽しみを奪われているのかもしれません!

湊の今の境遇を安易に『羨ましい』と思ってしまうのは間違っているのかもしれません。

さて、カエンがだんだん本領を発揮してきました!
鍛冶を司り炎を操るエゾモモンガは、自作のマシンで空を飛びました!
愉快で微笑ましい一幕でした。

・『神界』へ

――(あらすじ)――
湊は以前出会った神スクナヒコナのために、神木クスノキで小舟を作製しました。
この舟は、小さい神が実際に乗るための物です。
湊はこの舟の安全性を確かめないまま『完成』として良いか迷っていました。

そしてそんな折に、えびす神(えべっさん)と大黒天が楠木邸を訪問してきました。
湊は大黒天の眷族であるネズミを助けたことがあり、そのお礼と言って湊を小人(こびと)サイズまで小さくしてしまいました!
同じくミニチュアサイズとなった山神さんと一緒に、自作の小舟を試乗することになりました。
神々の住まう『神界』へ赴き、神聖な川を驀進します!

――(感想)――
湊の意思は関係ありません!
一応名目上は、眷族を助けてくれたお礼だったはずなのですが……。
勝手に体を小さくされ、勝手に神域に送り込まれ、猛スピードで川下りすることになってしまいました。

神々の奔放ぶりも困ったものですが、湊の方も嫌なことはちゃんと嫌だと言うべきだと思います!
ちょっと最近の彼は流され過ぎというか、なされるがままで心配になってしまいます。
魂が綺麗とか、徳が高いとかとは違う、あまり良くないことだと思うので、もっと自分の意思を主張して欲しいです。

・3体の瑞獣たちが、楠木邸を出ていってしまう……

――(あらすじ)――
霊亀、応龍、麒麟、鳳凰。
『瑞獣』や『四霊』と呼ばれる彼らは、長らく楠木邸にお世話になっていました。
しかしこの度、霊亀以外の瑞獣たちは楠木邸を出ていくことになりました!

彼らはもともと世界中を旅する生き物です。
動物の長たる彼らを慕って、本来生息していない生物も楠木邸の近辺に住み着くようになり、生態系がおかしくなりつつありました。

応龍、麒麟、鳳凰の3匹は神宝(かむだから)である不思議なヒョウタンを湊に渡し、楠木邸を去って行きました。

――(感想)――
これは……ちょっと寂しい展開ですね……。
楠木邸にワインとビールを飲む者がいなくなってしまいます。残ったお酒を見て応龍や麒麟を思い出して、湊は寂しくなったりするのでしょうか。

カエンも自分の神域に閉じ籠って鍛冶仕事に精を出していますし、初期の頃は頻繁に来ていた、風神と雷神の出番も減ってしまいました。

かつては鳳凰(鳥さん)と一緒に町を歩き、大量の鳥たちを集めていた湊ですが、今後はそこまでの鳥が集まることはなくなるかと思われます。
『鳥使い』などという愉快なあだ名が定着していただけに、惜しく感じてしまいます。

巻を重ねるごとに賑やかになっていった今までと違って、これからはだんだん静かになっていくのでしょうか。
その方が湊の性分に合っているような気もします。
波瀾万丈な冒険もいいですが、この作品に関しては、ゆっくりと時を過ごすだけのスローライフでも良いと思いました。

(「神の庭付き楠木邸」10巻の感想・ネタバレあり)

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