神の庭付き楠木邸9巻の感想(ネタバレあり)
※ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。
つまりネタバレ前提での感想記事です!
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神の庭付き楠木邸9巻/えんじゅ
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【評価】
・いつも通り面白かったです
・湊が遂に人間でなくなる(一時的に)
・獣がたくさん!
<作品の特徴(5段階評価)>
おすすめ度: ★★★
読みやすさ: ★★★★
ラブコメ量: ■
戦闘・バトルの量:■■■
男女比: 男:女=2:1
・神聖・獣の姿の神々・スローライフ
・湊が狼の姿になって走り回る
☆――(あらすじ)――☆
楠木邸にイノシシ肉を持参し、大口真神(オオクチマカミ)が来訪しました。山神さんと同じく狼の姿をした神です。
同じく狼の姿をしている金、銀、黒、白色の眷族たちと一緒に焼き肉パーティーを楽しみました。
みんなで食事を堪能して終わりと思いきや、食後のレクレーションが開催されます。
なんと湊は狼の姿に変えられてしまい、その姿のまま神域内で大暴れ!
山神さんやその眷属たちと一緒に野を駆け回りました。
☆――(感想)――☆
エゾモモンガの心霊は新しい体に慣れるために苦労しましたが、湊はすぐ狼の体に適応しました。
山神さんが言うには、「おぬしは何度も転生を繰り返してきておるゆえ、狼、または犬だった時もあったろう」とのこと。
前に播磨と湊が過去の世界に行って、自分たちの前世を見てきたことがあったため、転生するような世界観であることは分かっていましたが、人間以外の動物になることもあるとは知りませんでした。
湊に過去生の記憶はありませんが、本人の知らないところで彼の魂は磨かれ続けてきたようです。
この作品の世界観をまた少し、深く知ることができました。
大口真神の神域内では、狼の姿になった湊を含めて6匹の狼、そして3匹のテンとエゾモモンガたちがフリスビーを追いかけ回しました。
残念ながらイラストにはなっていませんでしたが、獣たちが走り回る絵面を想像すると、なんとも愉快で楽しそうな一幕でした。
・ヒサメの訪問 マンドラゴラが欲しいウツギが交渉
☆――(あらすじ)――☆
伊吹山の猪神の眷属であるヒサメは、趣味で『神の果実』を始めとする不思議な植物を育成しています。
その一つであるマンドラゴラをウツギがいたく気に入り、自分でも育てたいと思いました。
しかしマンドラゴラは育成の難しい植物。ウツギは生まれて間もないため、植物に関する知識もありませんでした。
そこでウツギは自分で果樹を育てるようになり、人間が食べると髪が伸びる不思議な果物の育成に成功しました。
満を持してマンドラゴラの種を譲ってもらうべく、ヒサメを楠木邸に招待します。
交渉の結果、ウツギは無事にマンドラゴラの種を分けてもらい、憧れのマンドラゴラ育成を始めました。
☆――(感想)――☆
3匹のテンの眷属、セリ、トリカ、ウツギ。
この中でウツギだけ独特な趣味を持ち、兄と姉もそれを応援するようになりました。とても微笑ましい姿です!
向上心が高く、何にでも興味を持つウツギはこれからも成長していくことでしょう。彼の育てるマンドラゴラ、そしてその他の植物がどうなっていくのか楽しみです!
同じ趣味を持つヒサメとは仲が良いようですし、隣山の神の眷属ツムギとも関係は良好。3匹のテンたちは山神さんと違ってコミュ力が高いようです。
これからもツンデレな山神たちに代わって、眷属たちが良い関係を築いてくれることでしょう。
ずっと眷属のいなかった山神さんですが、湊と出会い、眷属を生み出し、良い方向へ変わっているのは嬉しい限りです。
・黒豹クロが楠木邸に来た!
☆――(あらすじ)――☆
陰陽師の播磨才賀(はりま さいが)が飼うことになった黒豹のクロは、とても力の強い暴れん坊。
クロが噛みつくと何でも壊れてしまい、自然物や人工物は成す術なく破壊されてしまいます。
クロを持て余した播磨は楠木邸を訪れ、しばらくの間クロを預かってもらうことになりました。
山神さんはクロに噛みつかれても平気です!
生まれて初めて、自分を真っ向から受け止められる相手と出会うことができて、クロも嬉しい様子です。
楠木邸はしばしの間、黒い暴れん坊の来訪によって賑やかになりました。
☆――(感想)――☆
クロは何でも破壊してしまいますが、一方で播磨の睡眠を促して疲れを癒してくれる側面もあります。
破壊と再生。アタッカー兼ヒーラー!
うまく手懐けることができれば、播磨にとって素晴らしい相棒になることでしょう!
それだけに、播磨は動物に対してあまり『かわいい』などの感情が湧かないようなのは残念です。私がネコ好きなので、クロに対してドライに接する播磨は、どうにも見ていてヤキモキしてしまいます。
播磨とクロは、葛木と式神たち(一号~五号)のような親しい関係にはなれないかもしれません。
さて、狂暴な黒豹クロですが、山神さんや3匹のテンたちは相手をしてあげられるようで、楠木邸での生活で強めに躾けられました!
播磨の下に帰る時には、クロも成長して少し大人しくなったようです。
播磨とクロの関係はまだまだこれからです。
全然タイプの違う性格で、あまり親密になれる想像ができませんが……うまいこと折り合いをつけて、なるべく穏やかな関係を築いていって欲しいです。
・山神さんの過去
☆――(あらすじ)――☆
『山神様が喜んでくださるだけで、わたしも幸せ』
かつてそう言ってくれた女性の願いを、山神さんは叶えてあげました。
しかしその後、その女性は豹変してしまい、
『山神様、もっとわたしの願いを叶えてよ!』
と、欲に溺れ、己の要求ばかりを言うようになってしまいました。
その女性の魂は濁ってしまい、山神さんの姿を見ることも、気配を感じることもできなくなってしまい、そして彼女はそのまま亡くなってしまいました。
☆――(感想)――☆
山神さんは長いあいだ人と関わり続けて来た神様なので、それなりに人間に対して思うところも、後悔していることもあるようです。
そんな過去の遺物ともいうべき、山神さんに縋ろうとする強い思いの残滓が現代まで残って悪さをしていました。
山神さんはそれをあっさりと神気で消し去ってしまいました。
……山神さんとしては、これで過去の清算ができたのでしょうか。山神さんの思考は普通の人とはかなり違うので、どんな思いで思念を浄化したのか、想像するのは難しいです。
これ以上人間不信にならないと良いのですが……。
話は変わりますがこの時、普段は『良いモノ』しか見えない湊が、気になって呪われた石祠を注視してしまい、辺り一面に赤黒い世界が広がっているのが見えるようになってしまいました!
湊はこのまま、ずっと悪いものは見えないままでいると思っていました。しかし怨霊がらみの物も見えるようになってしまうとは。
驚きましたし、心配でもあります。
湊は常時悪いものが見えるようになったのか、それとも見たいと思った時だけ見えるのかは分かりませんが、前者であった場合は悪霊を祓うのに抵抗を感じるようになってしまうかもしれません!
イヤな物が見えてしまうというのは、心が乱されることも増えるでしょう。
既に人間離れした生活を送っている湊ですが、また一歩、彼は常人から遠ざかってしまったのかもしれません。
おそらく『普通の人』であることを望んでいる湊ですが、どんどん変な能力を身に付けていきます!
ままならないものです。
(「神の庭付き楠木邸」9巻の感想・ネタバレあり)

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