りゅうおうのおしごと!20巻の感想(ネタバレあり)
※ネタバレ注意!ストーリーや内容を『あらすじ』として説明した後で、『感想』を書いています。
つまりネタバレ前提での感想記事です!
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りゅうおうのおしごと!20巻/白鳥 士郎
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【評価】
・クライマックス!面白かったです
・プロ将棋界全体が巻き込まれる
<作品の特徴(5段階評価)>
おすすめ度: ★★★★★
読みやすさ: ★★★★
ラブコメ量: ■■■■■
戦闘・バトルの量:■■■(将棋の対局)
男女比: 男:女=1:3
・女子小学生・将棋・女流棋士・ハーレム系・『プロ』とは何か
・プロ編入試験が決定!
☆――(あらすじ)――☆
女流棋士、雛鶴あいのプロ編入試験実施について議論するため、メディアも取材に来る大規模な棋士総会が開かれました。
集まったプロ棋士たちは皆、奨励会を勝ち抜けてプロになりました。
新制度の導入に納得がいかない者、また現在の奨励会員たちへの心理的影響を懸念する者など、それぞれの思いをぶつけ合い論争が巻き起こります。
しかし最終的には投票により、賛成多数でプロ編入試験の実施が決定しました!
これにより雛鶴あい女流名跡は、奨励会に入ることなくプロ参入のチャンスが与えられました。
☆――(感想)――☆
この棋士総会の議長は、八一の師匠である清滝鋼介(きよたき こうすけ)が務めました。
総会はプロ編入試験の導入を巡っての議論がとても深く、心に響く台詞がとても多かったです。
特に、「プロ編入試験の話題が出てから、弟子が調子を崩している』と主張した棋士の訴えと、最後の議決を取る時に清滝師匠が言った、自分たちが過去にしてきた苦労を語った上での、「負債ではなく財産を残そう……そんな気持ちを、この箱(投票箱)の中に収めてください」という発言が印象的でした。
プロ棋士たちがそれぞれ真剣に考えて総会に臨んでいることが伝わり、その熱量に圧倒されました。
さて、あいちゃんは1度きりのプロ編入試験の実施ではなく、編入試験が制度として定着することを望んでいます。
小学生の女の子が、プロ棋士になるための新たな道を切り開こうとしています!
子供が背負うにはあまりにも重い課題ですが、自分の意志でここまで進めてしまったのですから、最後まで責任を取らなくてはいけません。
1巻の頃は、自ら師匠を捨ててこんな方向に暴走するとは考えられませんでした。
子供の成長は見ていて面白いです!
・ライトノベル作家『かつらかおり』誕生!
☆――(あらすじ)――☆
佳香さんはライトノベル作家としてデビューしたものの、最初の売れ行きは芳しくありませんでした。
しかし応援してくれる人たちに支えられて作品が世に広まり、その内容の面白さが認められて売れ行きが伸び、すぐに重版が決定しました!
父親の収入は年々減って行き、女流棋士としての収入は雀の涙ほど。
将棋道場は赤字で閉鎖中。
そんな経済難の中で、佳香さんは一発逆転に成功しました!
☆――(感想)――☆
せっかく本を出したのに、最初に振り込まれた金額はほんの僅かでした。この場面は佳香さんがあまりにも惨めで、本当に悲しくなりました。
しかし!最終的に佳香さんは救われました!よかったです!
当たり前のことですが、将棋の世界だけが全てではありません。
どんな道を選んでも良いのです。
もっと安定した道もあったような気はしますが、無事に成功してホッとしました。これからは佳香さんがお父さんや道場を支えていくことでしょう。
ライトノベル作家としての道が見えて、泣いてしまった佳香さんの心情描写が秀逸でした。
立っていられなくなって私はその場にうずくまる。
泣いた。
声を上げて泣いた。
それがどんな感情なのか……道場を救えるという安堵、一人で生きていけるという自信、まだ本当のことなのか信じられない疑心、万智ちゃんや名人や女流棋士のみんなへの感謝、大金が入ったことに対する単純な喜びと、こんな形で将棋を金に変えたことへの負い目……。
ただ一つ、確かなことがあった。
私は間に合ったんだ。
この『私は間に合ったんだ』という言い方に、悪くなっていく経済状況、あるいは佳香さんの人生そのものに対して焦っていたことが伺えます。
最後は報われて本当によかったです!
(ところで結婚とかはしなくていいのでしょうか……?)
・雛鶴あいVS空銀子 一発勝負のプロ編入試験
☆――(あらすじ)――☆
雛鶴あい女流名跡のプロ編入試験。
その内容は、復帰した空銀子四段との一番勝負に決定しました。
つまり、たった1度の対局でプロ棋士になれるかどうかが決まってしまいます!
あいちゃんは銀子を倒すために祭神雷(さいのかみ いか)に教えを請い、また銀子は戦績好調である坂梨澄人(さかなし すみと)四段に将棋を教わろうとしました。
しかし最後は二人とも、自分の将棋を信じてプロ編入試験の一局を戦いました。
☆――(感想)――☆
祭神雷がおしとやかなお嬢様になっていて、しかも居飛車党になっていました。クライマックスなだけあって衝撃展開が次々襲って来ます。
雷は現在、父親である於鬼頭曜(おきと よう)と一緒に暮らしているようです。娘に優しいパパとなった於鬼頭さんが微笑ましかったです。
さて、そんな祭神雷を始め、あいちゃんと銀子はそれぞれ何人かの棋士と修行して、プロ編入試験に臨みました。
しかし結局人から教わった戦法ではなく、自分で考えた指し方で戦っていたので、少し肩透かしを食らったような気持ちになりました。
何のために教わっていたのかと思うところが無い訳ではありませんが、その経験を経て出した結論だったのでしょう。
たった1回の対局でプロ入りが決まってしまう。
そんな日本全国が注目する鬼勝負は観衆も多く、非常に緊張感のある一局となりました!
・それから3年後
☆――(あらすじ)――☆
あいは銀子に勝利して、『雛鶴あい女流名跡』から『雛鶴あい四段』となりました!
そして3年の月日が経過しました。
九頭竜八一は竜王のタイトルを保持し続け、今年もまた挑戦者を迎え討ちます。
新たな挑戦者は雛鶴あい七段。
中学2年生となった弟子との師弟対決です!
☆――(感想)――☆
作中ではあまり言われてませんでしたが、あいちゃんは史上2人目の女性プロ棋士であると同時に、史上2人目の小学生プロ棋士でもありました。
女性プロ棋士と小学生プロ棋士。どちらも現実の世界では実現していない大記録なのですが、この作品の中ではどちらも2番目になってしまうのですね……。
藤井聡太先生が台頭した頃、このシリーズには『現実に負けるな』というキャッチフレーズが付いたことがあります。しかし今ではしっかりと現実を追い抜き、将棋の世界のまだ見ぬ可能性を示す作品となりました!
祝!八一結婚おめでとう!
最後のタイトル回収が美しかったです!
最終的には八一が新しい才能を育て上げ、将棋界を盛り上げてくれました。なんと立派な師匠なのでしょう。
『りゅうおうのおしごと!』というタイトルがとてもしっくりくる、良い終わり方でした!
(「りゅうおうのおしごと!」20巻の感想・ネタバレあり)

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